鉛筆画教室・ギャラリーの保谷アートスペース  

【現在改装中】西武柳沢駅より徒歩0分! 初心者でも鉛筆でリアルな絵を描く方法を丁寧に教えます。描いた作品をその場で展示できるギャラリーを併設しています。

【初心者必見】まずはこれを揃えよう!鉛筆画に必要な道具13種!

これから鉛筆画を始めようとしているそこのあなた!

鉛筆を削る前にちょっと待ってください!

 

鉛筆画は確かに紙と鉛筆があれば描けます。確かに描けるんですけど、他の道具はしっかり揃ってますか?無いと3日後にまた画材店に行く羽目になりますよ!

 

え?明日Am〇zonで買うからいい? ・・・左様でしたか(涙)

 

さて、このページをご覧になっているということはこれから鉛筆画を始めようと思っている、ということですね!

 

超歓迎します!!

 

鉛筆画をやっている方はまだまだ少なく、仲間が増えるのはとてもうれしいことです。

早速道具を揃えてスタートしましょう!

 

 

■鉛筆

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鉛筆画なんだから当たり前ですが、鉛筆を揃えましょう!

鉛筆の種類や、私がお薦めする鉛筆は以下の記事でまとめています。

 

 

 

■シャーペン

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鉛筆画なのにシャーペン?そう思われる方もいるかもしれませんが、私の中では必須アイテムです。鉛筆では描写が困難な細い髪の毛などを描く際に使用します。

シャーペンの芯も鉛筆の芯と似たようなものですので、特にこだわりがなければ使用しましょう。

細さは0.5mm以下のものがお薦めです。 

 

■紙(ケント紙)

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画像の紙はmuse社のKMK KENTというケント紙です。

紙の種類は非常に多いのでいずれ別記事でまとめますが、とりあえずこれから始める方はこの紙のA4サイズをお薦めします。

 

■消しゴム

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鉛筆画を描く上で通常の四角い消しゴムはほぼ使用しません。

MONO社のペンタイプ消しゴム(丸形)をお薦めします。シャーペンのように上部をノックすると先端から少しだけ消しゴムが出ます。

中を詰め替えることができ、詰め替え用の芯(消しゴム)が売っていますので、多めにストックしておきましょう。肝心な時になくなると結構焦りますよ。

 

■練り消し

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デッサンなどでもよく使用される練り消しです。

鉛筆を消すのではなく、鉛筆の濃さを薄くするために使います。

これも種類がありますが、私は画像のものしか使ったことがないし、私の描き方ではあまり多用しないのでお薦めがわかりません(テキトー)

でも、必ず使う場面があるので一つは用意しておきましょう。

 

■綿棒

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紙の上で鉛筆を伸ばす際に使用します。うまく使用すれば絵の輪郭をぼかしたり狭い範囲を均一に塗ったりすることができます。
綿棒でなくてもティッシュや眼鏡拭き等でも同じようなことができますが、狭い範囲を処理する際は綿棒の方が良いと思います。

なお、綿棒は100均でも売ってますが、先端の綿の量が多いものは少ないので、コンビニなどで購入した方が無難です。

 

■カッター(もしくはナイフ)

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主に鉛筆を削るのに使用しますが、ペンタイプの消しゴムを切って先端を尖らせる際などにも使用します。

 

■鉛筆削り

 

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鉛筆を全てカッターで削る方は必要ないかもしれませんが、私は鉛筆削りも使用します。画像の鉛筆削りはステッドラー社の携帯型シャープナーですが、最近私はこれが気に入っています。電動式の鉛筆削りでも構いませんが鉛筆の減りは早くなります。

カッター等で削る場合は結構コツがいりますので、最初は鉛筆削りに頼ってしまい、必要になった時点で練習すればいいと思います。

 

■カッターマット

 

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鉛筆画を描く際、ケント紙を固定して描いた方が描きやすいです。

紙を1枚このマットに張り付けて描くことで描写中に紙がずれたりするのを防げます。

カッターマットにケント紙を固定する手順は別記事で描く予定です。

正直紙を固定できれば何でもいいと思いますが、軽すぎるプラスチック製のマットは避けましょう。変に反ってしまい、失敗したことがあります。

 

 

■マスキングテープ

 

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日常では全く使用用途のわからないマスキングテープですが、鉛筆画を描く際には重宝します。主にケント紙をカッターボードに張り付ける際に使用します。その他にもちょくちょく使用することがあるので予備を一つ用意しておくと安心です。

私は画像のものしか使用していません。幅は10~20mm位のテープを用意しましょう。

 

■定規

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まっすぐな直線を引く場合や、画像や余白の長さを図る際に使用します。

好みの問題かもしれませんが私はステンレス製のものをお薦めします。鉛筆画は擦れるとすぐ周りが汚れるので、摩擦の少ないステンレス製の方が良いと思っています。

長さは15cm、長くても30cmにしましょう。それ以上長い定規は扱いづらいですし、A4サイズまででしたら十分足ります。

 

■ビニール袋

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ツルツルの下敷きとかでもいいです。

鉛筆画を描いている際、直接紙に手が当たると描写した部分が擦れて汚れたり、紙が手の汗を吸ってしまうので、紙の上にこれをひいてその上に利き手を乗せて描きます。

私はコンビニのレジ袋が一番使いやすいです。汚れたらすぐ交換できますしね。

 

 

 

■フィキサチーフ

 

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絵を描かない方はあまり聞き慣れないと思いますが、これはフィキサチーフという鉛筆の粉を紙に定着させるための液です。主に鉛筆画が完成した際に使用しますが、場合によっては描写中に使用することもあります。

一般的にスプレータイプが使用されますが、画材専門店には液体タイプも売っています。画像はholbein社のものですが、おそらくこれが最も一般的です。

 

 

 

ふー、ざっくり説明しました。

他にもあった方がいい道具はたくさんありますが、最低限あった方が良いという意味でこれくらいにしたいと思います。

他の道具は余裕があれば別記事で紹介したいと思っています。

 

道具が揃ったら早速鉛筆画にチャレンジしましょう!

あなたの素晴らしい鉛筆画ライフが始まります!

 

次の記事はコチラ!

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【初心者必見】どうしてリアルに描けない?鉛筆画初心者がやってしまう5つのミス その⑤

初心者がやってしまうミスその⑤

根性が足りない!!

 

このコーナーの最後の一つ、それは根性が足りないということです。

 

結局それかよ!!

 

そう思われるかもしれませんが、初心者の方が最初に乗り越えなければならない壁はここです。私が一番言いたいのはこれであり、他の4つはオマケみたいなものです(今までの記事は何だったのか・・・)

 

極端な話、全ての絵画は本人が完成と言ってしまえばそこで完成です。

鉛筆画もそうであり、どんなに雑に描いても描いた人間がここで終わりと言ってしまえばそこで終わりです。適度なところで完成とするか、納得いくまで描き込むかは画家自身の判断です。

 

初心者の方がすぐに鉛筆画をやめてしまう理由として多いのは

 

「丁寧に描いたつもりなのに綺麗にならないなー」

「他の人はもっとリアルに描いてるのに自分のは全然だなー」

 

せっかく時間をかけて描いたのに、自分の絵に満足できなかったり、他の画家さんと比べてしまったりして自信を無くしてしまうんですよね。

これにはすごく簡単な解決方法があります。すごく単純な話なんです。

 

もっと時間をかけて描いてみましょう!

 

美術の学校にも行っていない、絵の才能なんてこれっぽっちもない私が言うんだから間違いありません。

他の絵のことはわかりませんが、鉛筆画においては努力が才能を凌駕します。

言い換えると、センスよりもかけた時間の概念がものすごく強いんですね。

 

綺麗にならないのなら綺麗になるまで何度でも描けばいいし、自分の絵より他の画家さんの絵が良く見えるなら、その画家さんより時間をかければいいんです。

もちろん、画家さんごとにそれまで積み重ねてきた練習量や知識には差があり、初心者の方が40時間かけて描いた絵と、熟練画家さんが40時間かけて描いた絵には差が出ます。

では、その初心者の方が40時間ではなく、300時間かけて描いたらどうなるでしょう?おそらく、リアルさという点においては熟練画家さんを超えた絵になります。

 

初心者の方にお伝えしたいこととして、何時間かけても構いませんので自分が納得できるクオリティの絵をたった1枚だけでいいので描きましょう

この際に描く絵は、自分が気に入っている写真や、自分が一番気に入っているモデルさんの画像など、思い入れしやすい写真を選びましょう。ただし、構図が簡単すぎたり、階調が少なすぎる写真はNGです。

 

この1枚を描くことが無茶苦茶大事です!

なぜかというと、その絵のクオリティがあなたが他の鉛筆画を描く際の基準となるからです。あなたの目がそのクオリティに慣れるのです。

それ以降に絵を描く際、最初よりクオリティを下げたくないという心理が働くはずで、雑な絵は描かなくなります。

また、他の画家さんの絵を見た際、一目でどこを手抜きしてるかわかるようになり、後々必要となってくる手抜きの効果の勉強ができます。

 

知識や技量が足りなくてその1枚が描けないのであれば、他の紙で筆圧の練習したり、鉛筆を一旦置いてスマホなどで描き方を調べましょう。もちろんこのブログの記事を参考にしていただいても結構です^^

目的はその1枚を描くことのみなので、他のことは一切考えなくていいです。

時間効率とかコスパとか、そういうのを気にしなければならなくなるのは、ずーっと先の話です。

 

私はこの1枚を描き上げることが鉛筆画初心者を卒業することだと思います。

私は最初の1枚目が1年以上かかりました。

会社員であったこともありますが、それでも1000時間は超えているはずです。

 

その頃はSNS等もやっておらず、周りに絵をやっている人間は誰もいなかったので暑い日も寒い日もひたすら1枚のA4の紙に向かって一人描き続けました。

 

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それがこの作品で、私の目はこの作品が基準となっています。

この絵が描き終わってから人物画や動物を描くようになりましたが、難なく描くことができるようになりました。

 

この記事ではリアルに描けない理由として、根性が足りないとお伝えしましたが、人間はゴールが見えない道を走り続けるのは辛いと感じる生物です。

初心者の方は自分のクオリティを決定づける『本気の1枚』を描き上げることが一つのゴールとするのが良いと思います。

(このゴールの先には険しい山々がたくさん並んでいる訳ですがw)

 

最後になりますが、

私がこのコーナーで皆様に鉛筆画のノウハウをお伝えしているのは、初心者の方に挫折してほしくないからです。

鉛筆画をやる人間なんて、極極極わずかしかいません。

せっかく同じことをやろうとしているのに、ちょっとした勘違いや失敗で仲間が鉛筆を辞めてしまうのが残念で仕方ないのです。

 

画家の苦労や喜びは、画家にしかわかりません。

私はプロとして活動していますが、収入がどうこう以前に、鉛筆画を通してもっと多くの人と関わりたいと思っておりますので、鉛筆画のことで相談したいこと等があれば気楽にお問い合わせフォームやTwitterなどでご質問いただければと思います。

 

皆さんの鉛筆画ライフが素晴らしいものになることを心から祈っております。

 

 

【初心者必見】どうしてリアルに描けない?鉛筆画初心者がやってしまう5つのミス その④

初心者がやってしまうミスその④

描く環境が安定していない

 

皆さんはどのような場所で鉛筆画を描いていますか?

リビングでお茶を飲みながらリラックスして描くこともあれば、受験勉強のようにデスクに向かって黙々と描くこともあるかもしれません。

 

今回の記事は鉛筆画を描く環境についてのお話です。

前回までの記事と比べると重要性はやや低くなるかもしれませんが、意外と盲点になる内容なので一緒に確認していきましょう。

 

あなたが描いた鉛筆画を一枚手元に用意してください。これから始める方はその辺の紙に2B位の鉛筆でちょっと塗ってみて下さい。

 

私も検証の為に描いてみました。謎の球体です(笑)

普通に部屋の中で見るとこんな感じです↓

 

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明るい窓の近くで見てみるとこんな感じになります↓

 

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どうでしょう?

光の当たり方によって鉛筆で描いた部分の濃さや階調がかなり変わって見えるのがわかるのではないでしょうか。

 

そうなんです。鉛筆画は光の当たる角度によって見え方がかなり変化します。

反射してしまって黒く描いた部分が白っぽく見えたりしてしまうんです。

これがけっこう厄介で、描いている最中は気付かないのに完成した絵を別のところに持っていくと、「あれ?なんかイメージと違う」なんてこともありますね。

 

鉛筆の種類や描き方によって反射する度合いが変わります。

私は鉛筆画が反射することを「テカリ」と呼んでいますが、鉛筆画においてこのテカリが起きてしまうのは仕方がないことだと考えています。

鉛筆ごとの反射率などの詳しいことは別記事で詳しく解説するつもりですが、これは芯の材質が関係しており、カーボン鉛筆は反射しづらい等の特徴があります。

 

鉛筆画を始めたばかりの方は「だから?何?」と思われるかもしれませんが、この鉛筆の反射と描く環境の注意点というのは重要な関係があります。

 

今回の記事の本題である、描く環境が安定しないというのは、

 

鉛筆画を描く場所の光が安定していない

 

ということです。

 

初心者の方に対してですが、慣れてくるまで鉛筆画を描く場所は毎回同じ場所で描きましょう。そして絵に当たる光はできる限り毎回同じ状況にしましょう。

ほとんどの方がご自宅で描いているかと思いますが、窓のすぐ近くなどで描いてしまうと天気や時間によって日の光が変わってしまうのでお勧めしません。

 

また、紙全体に均一の光が当たるようにしましょう。

特に注意したいのがデスクの上で描く場合ですが、卓上照明などを置かれている方は、紙の片方だけ強い光が当たる等のことが起こらないように照明の位置に注意しましょう。

 

こういったことを意識せずに鉛筆画を描いていると、見るたびに濃さが変わって見えてしまい、本来修正しなくていい場所を修正してしまったり、絵の箇所ごとに明るさが違う変な絵になったりする可能性があります。

また、鉛筆ごとのの基本的な濃さを理解することの妨げにもなってしまいます。

 

少し余談になりますが、絵に当たる光を意識するというのは、絵画全般で非常に重要なことのようです。

描く時に描写を安定させるという目的はもちろん、個展や展示会で絵を展示するのにあたって、光の量や角度でどのような見えるかを理解しておかなければ、作品の価値を下げる可能性すらあります。

私が油絵を教わっている先生は、絵の展示会場とアトリエの環境を可能な限り近くする為に、元々あったアトリエの光源を一式別のものに交換したそうです。

 

私が描いている環境は自室で、絵を描くためのデスクに座った際にやや後ろの天井側から光が照らされるようなっており、デスク上には位置を移動できる間接照明が一つあります。

 

また、原画の写真や画像に対しても同じことが言えます。

何かしらの原画を観ながら描くことになるわけですが、この原画を置く位置やモニターの角度等についても毎回できる限り同じにしましょう。特にモニターで確認しながら描く場合はモニターの輝度を一定にしておく必要があります。

私の場合はほとんどモニターを見ながら描いているのですが、描きやすくする為に元データと併せて元データをモノクロ化し、明るさとコントラストを調整したデータの2枚を参照しながら描いています。

これらデータを表示するためのソフトも毎回同じにしており、できる限り同じ見え方になるように工夫しています。こういったことも環境を統一させるということの一つと言えるかと思います。

 

この記事はあくまで描く環境を統一させることの重要性をお伝えしているので、鉛筆が反射する理屈については深く触れていませんが、これについては私自身もまだまだ理解できていない部分が多いです。

複数の鉛筆で同じ個所を重ねて塗ったりした場合や、塗った部分を綿棒などで擦った場合に反射が変化するので、把握しながら描くことは困難だと思っています。

 

今回は絵を描く環境についてお話しました。

皆さんがより充実した鉛筆画ライフを過ごせることを祈っています。

 

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