画家・保谷真司 公式ブログ 鉛筆画工房

肖像画家・保谷真司の創作活動と鉛筆画の描き方を発信しています

画家・保谷真司 公式ブログ

メインコンテンツ『鉛筆画工房』にて、私自身の経験に基づいた鉛筆画の作画技法等について記事をあげております。

立ち上げたばかりのブログですので、見づらい部分があると思いますが、随時ブログデザインも改良していきますのでご容赦願います。

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【初心者必見】描いてみよう!鉛筆肖像画の制作工程④

鉛筆画制作工程 髪の描写2段階目~服の描写

 

こんにちは!

今日も元気に鉛筆画を楽しんでいきましょう!

 

前回は顔の描写2段階目まで描きました。

 

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今日は髪の続きと服を描いていきます。

 

髪の描写2回目

 

先に髪を描きますが、このあたりの順番は前後しても問題ありません。

ただし、顔にかかっている髪は必ず顔の階調が完成していることを確認してから描きましょう。

顔の階調が完成していない状態で顔の上の髪の毛を描いてしまうと、後から顔の階調を整えるのは難しくなります。

また、顔の上の髪の毛を描くのに失敗して消しゴムをかけてしまうと、当然顔の階調も一緒に消えてしまいます。ここは一発勝負だと思って慎重に描きましょう。

 

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今回の場合は2Bのシャーペンだけで描けましたが、まとまった前髪等の場合はルモグラフブラックを使用する場合もあります。

滑らかな曲線を一発で描く自信がない場合は別の紙で曲線を描き、軽く手を慣らしてから描くのもよいかもしれませんね。

 

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ついでに光が当たっている髪のグラデーションも再度整えていきます。

言葉で説明するのは難しいですが、細かい線はシャーペン、階調を作る際は2H~2B、真っ黒なところはルモグラフブラック6B~8B、と鉛筆を使い分けます。

髪の毛はいくらでも時間をかけることができますので、納得するまで描いてみましょう。

 

服の描写

 

今回の絵は元々服がそれほど複雑ではないので、さっくり描き上げていきます。

服に関しては顔や髪と比べると重要度は低いですが、それでも雑に描きすぎるとそこに目が行ってしまいますので描くべきところだけはしっかり描きます。

 

ではどこをしっかり描くべきか?

それは、服のシワです。

 

シワの描写によってその服の質感や立体感は大きく変わります。

柔らかそうな服、ぴったりした服、人間がそう判断する上で服のシワによる効果はかなり大きいと言えます。

 

では描いていきましょう。

元の画像をよく見て、シワの長さや位置を間違えないように描いていきます。

 

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とりあえずこんな感じで場所や長さが把握できるようにHB位の鉛筆で描きます。

今回の絵は結構ぴったりした感じの服なのでシワは少ないですね。

シワのラインが描けたら、服全体の塗りに入ります。

顔を塗った時と同じように鉛筆を変えながら塗っていき、グラデーションをかける部分は綿棒で伸ばします。

 

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こんな感じで進めます。

母親側の服はたまたま無地でしたが、柄があった場合でも最初に全体の階調を整えるところは同じです。

私は鉛筆画を始めた頃、柄を全部残してその部分を避けながらグラデーションを作っていましたが、無茶苦茶時間がかかりますし、グラデーションが汚くなったのでこの方法に変えました。

結婚式用のドレスとか白を美しく残さないといけない場合は除いて、白抜きも後から消しゴムを描ける方法でいいと思います。

 

今回の制作工程の記事では子供側の描写については大幅にカットしようかと思いますが(母親側と大差ない為)、子供が着ている服には柄があるのでその部分はお話しします。

 

先述の通り、先にシワと全体の階調を描いてから柄を作ります。

細かいストライプ状の柄でしたので、柄のラインに合わせて消しゴムで消していきます。

 

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こんな感じで白抜きをした後に、再度鉛筆で描き込んでいきます。

 

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子供側の服はシワの隙間がかなり暗かったのでルモグラフブラックを使用しました。

服に限ったことではないですが、暗部はしっかりと黒で塗ると絵にメリハリが出ますし、リアルに見せるコツですね。

 

よくある構図として、肩に髪がかかっているケースがありますが、その場合も顔の時と同じように髪の奥側にある肩を先に描いた方がうまくいくと思います。

つまり、物体が重なっている場合は奥にあるものから描いていった方が良いということですね。

境界線がハッキリしているものはどちらから描いていっても問題ないですが、細かい髪の毛や服の毛とかが手前にある場合は奥側にあるものを優先して描くことをお薦めします。

 

今回は少し短いですが、これ位にしたいと思います。

おそらく今回の絵の制作工程は次回の記事が最後になるかと思います。

 

鉛筆画を始めたばかりの方で分からないことがあればお答えしますので、お気軽にブログ内のお問い合わせやTwitterのDMなどからご質問いただければと思います。

 

皆様の鉛筆画ライフが充実することを祈っております。

 

次回の記事→近日公開予定!

【初心者必見】描いてみよう!鉛筆肖像画の制作工程③

鉛筆画制作工程 顔~髪の描写

 

こんにちは!

前回は人物の顔の描き方についてお話しましたので引き続き説明していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

さて、前回は顔の第一段階目まで描きました。

 

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ここからの工程は人によってやりやすい、やりづらいがあると思いますので、記事を一通り読んでからやりやすい順番で描いてもいいかと思います。

 

髪の毛の描写

さてさてやってきました!

鉛筆画の鬼門ともいえる髪の毛の時間です!

 

構図にもよりますが、鉛筆で人物を描く際に一番時間がかかるのは髪の毛ではないかと思います。

特に女性を描く際は髪の毛を綺麗に描くことは重要です。

なんたって『髪は女性の命』ですからね!

 

早速描き始めたいと思いますが、その前に下の画像をご覧ください。

 

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モニターに映した元画像ですね。

右が補正無し、左が若干明るさを上げています。


前回の記事でもお話しましたが、写真やモニターの再現性には限界があります。

左の画像の方が髪の毛の階調が出ていますが、黒の締りがなくて若干眠い写真に見えます。それに対して、右の画像は黒がしっかり出ていますが階調が結構つぶれています。

 

ではどちらの写真を見ながら描けばいいのか?

 

答えは両方とも見るです。

 

もちろん画像によっては補正しようがない場合もありますし、1枚の写真から描ける場合もありますが、工夫によって得られる情報があるのならできる限り情報を集めてから描くべきです。

 

 

最初は難しいと思いますが、描けるところはできる限り描くという気持ちで進めるのが上達への近道だと思います。

 

では描いていきましょう。

ここで使うのはルモグラフブラック6B~8Bです。

とりあえずざっくり描いてみましょう。

 

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元の写真をよく見て、紙の流れに沿って描いていきます。

細かい髪の毛や毛先はこの段階では描きません。ある程度の明暗を意識しながらざっくりと描きます。

 

今回の画像にはほとんどありませんが、光が反射して白っぽくなっている部分はなるべくそのまま残しましょう。

これは画家さんによって白を残す派と消しゴムで消す派で別れると思いますが、私は白を大事にしたいので残す派です。写真によっては無茶苦茶時間がかかるやり方ですが、後から消す方法では完全な白を再現できないということだけ覚えておきましょう。

白抜きについてはまた別の機会にお話ししようかと思います。

 

暗い方の階調を作るために消しゴムを使うのはありです。

ペンタイプの消しゴムははさみやカッターで先端を簡単に切ることができます。

 

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まっすぐ切ったり、斜めに切って使いやすいように形を調節しましょう。私は斜めに切ることが多いですね。

ある程度ざっくり描いたら綿棒を使ってみましょう。

初登場の綿棒ですが、鉛筆の粉を伸ばして階調を整えるのに使用します。

基本的に暗い部分から明るい方に向かって鉛筆を伸ばします。


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言葉で説明するのは難しいですが、

 

・鉛筆で描写

・消しゴムや練り消しで薄くする

・綿棒で伸ばす、

 

これらを繰り返して少しづつ階調を整えていきます。

 

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進めていくとこんな感じになります。

まだまだ雑に見えますが、髪の流れと明暗がしっかりわかれば大丈夫です。

画像を見るとわかると思いますが、右側の髪はほとんど描写していないですよね?これは左側にまだまだ描写する箇所があり、左側を描いている最中に右側を汚したくないからです。

いくらビニールや下敷きを敷いて描いたとしても鉛筆の粉は若干伸びてしまいます。画像の右側はすでに若干汚れてますが、先に右側の髪を全部描いていたらもっとひどいことになっているはずです。

右利きの方は左側を優先して描くことを習慣づけましょう!

 

顔の描写 2段階目

髪をざっくり描いたら再び顔を描いていきましょう。

この段階で顔がほぼ完成になるまで描き込んでいきます。

 

肌に使用するのは2H~2Bの鉛筆もしくはシャーペン、瞳・鼻の穴など明らかに暗い部分のみ6B~8Bを使用します。

 

顔の肌も髪を描いた時と同じように綿棒と鉛筆を併用し、階調を作っていきます。

画像をしっかり見て、影の濃さや範囲を確認してください。

とにかくムラがないように鉛筆に力を入れず、ゆっくり丁寧に描いていきましょう。

 

どれだけ滑らかなグラデーションを作れるかが要となります。ここはどれだけ時間をかけても構わないという気持ちで臨みましょう。

 

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口や鼻もしっかり描いていきます。

細かい部分はシャーペンを使用しても構いません。

濃くなりすぎてしまった部分は軽く練り消しで薄くし、その部分だけ階調を作りなおしましょう。

 

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顎の影はしっかり描けると立体感が出ます。

描くのも難しくないので鉛筆画家としてはおいしい部分だと思います(笑)

 

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二つの画像のいいとこ取りのような形で描いてみました。

もうちょっと唇を濃くした方が良かったかもしれませんね。

 

少し似ていないのは、ほうれい線をあえて薄くしたためです。

女性を描く際にほうれい線とかシミとかを忠実に描いても喜ばれません。

肖像画を描くにあたって、リアルに描くことは確かに重要ですが、相手に喜んでもらえる絵が描けているかを忘れてはいけません。

 

今回はここまでです。

どうでしょう?肌の塗りはかなり難しかったのではないでしょうか?

滑らかなグラデーションを作るというのは全ての鉛筆画においてクオリティに直結するので何度でも練習しましょう。

 

皆様が充実した鉛筆画ライフを送れることを祈っています。

 

次の記事↓

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【初心者必見】描いてみよう!鉛筆肖像画の制作工程②

制作工程 顔の描写

 

こんにちは!

前回の記事では下書きまでの手順を説明しましたので、今回からはいよいよ実際に鉛筆で絵を描いていきます。

ここからが腕の見せ所です!

 

 

利き手の下にビニールなどを敷きましょう

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前回もお話ししましたが、紙を直接触れるのは極力避けた方がいいので描いている間は常にビニールや下敷きなどを利き手の下に敷くようにしましょう。

汗を吸うと紙が変色しやすくなりますし、描写したエリアの鉛筆の粉が伸びてしまって絵が汚くなるからです。

 

最初に描く場所

さて、ではどこから描いていきましょうか。

髪?顔?それとも背景?迷ちゃいますよね。

 

正解なんてありません!

 

と言いたいところなのですが、人物画を描く場合、失敗しづらい手順があるのでご紹介していきます。

 

肖像画を描く場合、最初に描く場所はズバリ!

 

です!

 

はい。そんな大げさに言うところではないですね(笑)

 

これには3つの理由があります。

・目は人物画において重要なパーツであること

・最初に描くことで顔全体のバランスを把握しやすいこと

・目は描くのが難しく、ミスしやすいこと

 

というか、人物画で目をミスるとそこで試合終了なんですよね。

どんなに髪の毛を綺麗に描こうとも、目の大きさや位置を間違えると人物画として破綻してしまうんです。他の場所から描き始めてうまく描けたとしても、目でミスってしまうと水の泡です。万が一、目で失敗して描き直すことになった場合、時間的ロスが少ないというわけです。

 

もちろん慣れてくれば他の場所から描き始めることもできますが、初心者の方は目から描くことをお薦めします。

 

それでは描いてみましょう!

 

目の描写 1段階目

元の画像をよく見ながら、2Bくらいの鉛筆で目を描いてみましょう。

元写真よりやや薄めを意識して描いてみて下さい。

 

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あらら、全然リアルには見えませんねw

でもこれでいいのです。

 

私は目や顔を描く工程を2つのステップに分けています。

濃淡は後から調整するので、第一段階では目の位置と形、瞳の大きさがわかるレベルで描ければ大丈夫です。二重まぶたも境界がわかる程度に描きましょう。

キャッチライト(瞳の中の光っている部分)がある場合はできるだけ白いまま残しましょう。

 

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描いたら元の画像と並べて、バランスに問題がないかをよく確認しましょう。

この先の工程でも言えることですが、ある程度描くたびに絵と元画像を並べて1m以上離れた場所から観察すると良いでしょう。

 

トレースにミスがある場合はこの段階で気付けるので違和感があれば修正しましょう。

上の画像では眉毛も多少描いていますが、これはどちらでもいいと思います。

 

問題がなさそうでしたら次に進みます。

 

顔の描写 1段階目

 

続いて目の周りの肌を描いていきます。

ここで考えなければならないのが、どの鉛筆で描いていくか、です。

 

肌の明るさを決める重要な選択なので、実際に描く前に元の写真をよく観察する必要がありますが、その前に一つお話をさせて下さい。

 

下の画像をご覧ください。

 

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右がオリジナルの画像、真ん中がオリジナルをモノクロ変換した画像、左はモノクロ変換した画像の明るさを調整した画像です。

 

鉛筆画を描く際、初心者の方は元の写真をモノクロ化したものを見ながら描くと階調が把握しやすいです。

私はPhotoshop Elementsを使用しましたが、写真をモノクロ化したり明るさ調整できるソフトなら何でもいいと思います。

 

一般的に絵を描く上で、モチーフをよく観察するというのが重要といわれていますが、写真を見ながら描く鉛筆画において、重要なのは

 

写真という限られた中でどれだけ多くの情報を把握できるか

 

これに尽きると考えます。

別の記事でお話しますが、PCモニターもプリントされた写真もデータを再現できる幅には限りがあります。それに加えて人間の目には常に錯覚が付きまといますので、本当の情報を確認するというものは難しいものです。

 

私がお薦めするのは、元の写真データをよく観察する目的で画像編集ソフトを使用することです。上記の写真のように複数の写真を用意することで初めて確認できる階調があります。

よく観察した上でどのような鉛筆画にするかをイメージできるようにしましょう。

 

さて、話を戻します。

女性や子供を描く場合、肌を若干明るめに描いた方が喜んでもらえることが多いので、顔については明るめに調整した画像を基準に描こうと思います。

 

選んだ鉛筆はBです。では描いていきましょう。

 

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この段階ではそれほどシビアに塗らなくて大丈夫です。

ただ、鉛筆の粉の量がなるべく均等になるように塗っていきましょう。

 

鼻の穴や唇もざっくり描いていきます。

写真を撮り忘れてしまいましたが、下の画像のように唇は肌よりも濃い鉛筆を選びましょう。

今回の場合は2Bで描いています。

 

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とりあえずこれぐらいまで描ければ第一段階は終了です。

お疲れ様でした。

 

今回はここまでです。

まだまだリアルには見えませんが、顔の明暗がわかるレベルで描けていれば問題ありません。油絵でいうところの下塗りのような状態ですね。

次回からはさらに描き込んでいきます。

 

 

皆様が充実した鉛筆画ライフを送れることを祈っています。

 

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